カシオ追憶
デジタルカメラの先駆者カシオがコンデジから撤退 ↓
http://ascii.jp/elem/000/001/674/1674140/
一眼に参入しないカシオの強みは、流行りに乗らない“強烈な個性”
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120507/1040837/
と、たった6年前に「日経トレンディ」でもてはやされたカシオさん。私も同時期にコンデジから撤退したリコー・ペンタックスさんと比較して「さすが老舗だけあってカシオならではのコストダウンのノウハウがあるんだ。かつての電卓戦争で生き残った”カシオミニ”みたいに。」と能天気に構えていましたが、6年という歳月はフィルムカメラで言う30年分に匹敵します。やっぱりスマホとの競争には勝てなかった.....
現在のデジタルカメラの基本フォーマットを設定したのは富士フィルムですが、現在の商品形態を確立したのは言うまでも無く1994年のカシオQV-10です。これ、NHKの「プロジェクトX」でも放送されましたね(↑上画像)。
カシオQV-10はパソコンを持っている人じゃないとありがたみが実感できない商品でしたので、当時はカメラ雑誌ではほとんど相手にされていなかったと記憶しています。一方、当時のパソコンに画像を取り込むにはフィルムカメラで撮影後フィルムスキャナで読み取るという2度手間にうんざりしていたCG関係者には大歓迎されました。何といっても現像プリントという「読み取ったらゴミにするしかない」無駄な紙やフィルムという資源の浪費が無くなり、電池の充電代だけで済むんですから。私も含めて1994年当時に10年後のデジカメがフィルムを淘汰すると想像できた人はほとんどいなかったと思います。
ついでに、更に言うと、1994年の段階で「20年後には携帯電話に内蔵された”写メール”が単体のデジタルカメラどころかフィルムカメラさえも凌駕してしまう」なんて誰が想像したでしょうか?
私の記憶では2001年に当時の「月刊カメラマン」誌上で「将来、モバイル(今で言うスマホやi-パッド)に録音も撮影も音楽再生も、音声と画像に関する記録と再生と送信受信の機能が全て内蔵されてしまって、「写真を写す機能しかないカメラは特殊撮影用の超高級機か、超低価格のトイカメラの両極端しか生き残れない」という投稿をしていますが、残念ながらその不吉な予言、見事に的中しちゃいました。リコー・ペンタックスがコンデジ市場から撤退するとき「今後は防水カメラやレンズ交換式カメラなど特殊用途や高級機に商品展開を絞っていく。」とコメントした事が見事に私の予言と合致しています。
↑ https://kurashi-no.jp/I0015051より引用。
ただ、趣味や仕事で写真を撮る立場としては十徳ナイフよりも専用のナイフや缶切りやコルク抜きの方が使いやすいのと同じで、「専用に徹した道具」の方が絶対に画質も撮影範囲も使いやすさでも上だと思います。カシオのカメラはEXILIMEX-S2を初めて見たときは「これこそ21世紀の新世代のウェアラブルコンパクトカメラだ!」と感動しましたし、今の愛機EXILIM・EXーZR400は「普通の撮影だったらもうレンズ交換式の一眼レフいらんよなぁ~」と思わせるだけの撮影領域の広さと、十分鑑賞に耐える画質だと思います。
撮影機能だけに徹したコンパクトカメラは今後も生き残って欲しいなぁ~
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