アサヒカメラ休刊!
先月の月刊カメラマン休刊に続いて、ついに、現存する最古のカメラ雑誌アサヒカメラも休刊!
まだ報道されるだけ良いです。先月の月刊カメラマンに至ってはQ氏に教えてもらうまで気づきませんでしたから。
これで残りは「日本カメラ」と「CAPA」だけになりました。
「写真工業」「カメラレビュー」いままで、心のよりどころにしていた情報源が次々と休刊していく。これは紙媒体の衰退というよりも、「写真がすでに趣味じゃなくなった」(かつてのラジオやオーディオがすでに趣味のツールじゃなくなったように)証明でしょう(すでに私も同じこと書いています)。コロナ禍はがけっぷちから背中を押しただけで、最後のきっかけに過ぎないと思う。「誰にも真似のできない事と誰にも同じくできる事は趣味になりえない。だから上手な冷蔵庫の使い方や上手な電子レンジの使い方は趣味になりえない。ゴルフやカメラなど、誰でもある程度はマネできるが上手になるのには相当な努力が必要なものでなければホビーになりえない」とはリコーの織間勇氏の名言ですが、ご自身が趣味だったアナログレコード時代の「針は絶対ダイヤモンド」「ターンテーブルは重ければ重いほど良い」「カートリッジは・・・」「アンプは・・・」とか言えた時代だからこそホビーとなりえたが、MP3どころかスマホ時代になりもはやハイファイだの音質だの誰も論じなくなった。パソコンも今どき演算速度やメモリ容量を自慢する人なんかいない。織間勇氏もデジカメも同様の道をたどるだろう。今更解像力だのコントラスト再現率だの、ローパスフィルターで必要以上の高解像度をカットした後で映像エンジンで後処理するようになると、論じるだけ無意味な時代が来ることを多分予見していたんでしょうね。
悔しいけど、私もここ5年くらいまともにカメラ雑誌購読していないし、正直Webの「デジカメWATCH」や個人のブログやサイトの方がよっぽど面白い。とはいえ、ブログやサイトを書く人はあくまでも素人(そうでない人は守秘義務があるからそう簡単に詳しい事を教えてくれないし、雑誌記者も当然取材で得た情報には守秘義務があり、メーカー側から「このことは書かないで下さいね!」とクギを刺せば決して口外しない)。我々素人にとっては肝心な部分はやっぱり過去の識者の文献に頼るしかない訳で、その文献引用が手段から消えてしまったことで、途方に暮れている自分がいます。とりあえず、過去30年間に溜め込んで、父が死去した時点で「片付けろ!」と言われて引き取ったカメラ雑誌のバックナンバー。今まで何度も古紙回収に出そうと思ってましたが、今回の件で覚悟が着きました。大事に取っておくことにします(置き場所ど~すんだ!?)
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あたしも「写真工業」と「カメラレビュー」はずっと購読していたのよね。
二誌ともたまにしか購入してませんでしたけど、ここで又休刊が増えるのは寂しいわ(TT
あたしの住んでいる田舎では写真やる方は、もう年配の方ばかりで若い人は殆ど居ませんしね。
写真クラブもいくつかありますけど、コロナ騒ぎで場所が閉鎖、写真展は開催出来ないし、お店は閑古鳥が鳴いてます(><
フィルムカメラが行き着く所まで行ったところでデジカメが登場し、そのデジカメも技術的にはほぼ満足域に達していますからね、買い替え需要も多くはないでしょう^^;;
投稿: クリちゃん | 2020年6月 7日 (日) 18時54分
はい、プロカメラマンもモデルチェンジの度にカメラを買い替える人は少なくなったと聞きます。600万画素→2000万画素迄の頃はカメラメーカーに貢いで一生懸命買い替えていたプロも、これ以上画素数を増やしてもパソコンのパワーや印刷能力が追い付かない所まで来た時点で買い替えを辞めたようですね。あたしも、あのタンチョウ写真集、わざわざ画素数落として印刷発注してますから(詳細↓「デジタルカメラへの移行の完了と進化の鈍化」参照)。
http://a-graph.jp/2018/04/30/34781
写真工業誌、レンズ構成の連載のあった時全巻買っておけばよかった。暇を見て北海道立中央図書館に言ってバックナンバーを読み漁ろうと思います。
投稿: ますP@管理人 | 2020年6月14日 (日) 09時38分