最初の無人戦闘機
さてさて、今回のウクライナ戦争で、フィンテックとリモートワークと宇宙開発で大損こいた話は先日しましたが、この戦争でAI株が続伸している訳は?そう、多分コレです!!
無人機ドローン。たとえ撃墜されても貴重なパイロットの命は失われないし、パイロットの疲労を考えることなく何十時間でも飛び続けることができる。このドローンの制御機構にAIの技術が使われているからこそAI株が好調なんじゃないでしょうか?
思えば私が生まれる遥か昔から「最後の有人戦闘機」という言葉が独り歩きしていました。有名なのがコレ↓。
ロッキードF104スターファイター。私が中学生の頃までは千歳の空を飛んでいました。私の両親が結婚した年の映画「今日もわれ大空にあり」でも「最後の有人戦闘機と呼ばれているんです!」というセリフが出てくる(もっとも映画では冒頭でわずかに登場するだけで主役はF86Fセイバーでした)。が、幼少期の私は思いました。「じゃあ最初の無人戦闘機って何?見たこと無いけど・・・」と。
一応これが「最初の無人戦闘機」という触れ込みらしいです↓。
ボーイングCIM10ボマーク。戦闘機じゃないやん!これって対空ミサイルやろ!!流石にアメリカ空軍もこれを戦闘機と分類するのは無理があると後に型式名をF99からCIM10に変更しています(一説によるとパイロットたちから苦情が殺到したらしい)。これ以降、SFの世界では(例えば「マクロス」のゴーストとか、映画の「ステルス」や「ターミネーター」など)ある意味定番のガジェットとなった「無人戦闘機」ですが、現実世界ではせいぜい「標的機(デコイ)」くらいが関の山でした。
↑自衛隊の無人標的機ファイアビー。漫画「ファントム無頼」にも実弾演習で登場しますよね(「サイボーグ009」では無人戦闘機と紹介されていたので開発当初は戦闘機としての運用も考えていたのか?)。つまり、1960年代のコンピュータや無線誘導システムでは妨害電波ですぐ無力化されるし、自立飛行できるほどのコンピュータ性能が無いという事から結局標的機くらいしか使い道が無かった訳です。
19年前の「イラク戦争」で人類史上初の「無人機VS有人機」の空中戦が起こりましたが米軍の無人機プレデターはイラク軍のMig25に秒殺されています。
それが今回のウクライナ戦役で無人ドローンがはっきり「使い物になる」事がやっと証明された訳です。F104の時代から60年たって、やっと本当の「無人戦闘機」が出現した訳ですね。
映画「スターシップトルーパーズ」の原作本「宇宙の戦士」(ロバートAハインライン著)で主人公のリコが劇中でボヤいていました「AIが進歩したら俺たち歩兵はお役御免になるのかな。」と。戦争を全てAIに任せて人間は安全な場所で高みの見物をしていたら、いずれAIが人間の命令に従うのが馬鹿らしくなり人間に反旗を翻すようになるかもしれない。SFでも前述の「ターミネーター」のスカイネットや「超時空世紀オーガス」のムー帝国、「新造人間キャシャーン」のアンドロ軍団、松本零士さんの「銀河鉄道999」の「エルアラメインの歌声」。手塚治虫さんの「メトロポリス」や「鉄腕アトム~ロボットの反乱」で散々書き古されてきたテーマです。
神林長平さんの「戦闘妖精雪風」では当初、「異星体ジャムとの戦いに人間はいらない」といとも簡単に深井少尉を捨てた「雪風」が続編では「Mission Unknown!」と必死に深井中尉(昇進している)に説明を求めている。これは「アーサーCクラーク氏の「2001年宇宙の旅」「2010年」に出てきたHAL9000コンピュータとよく似ている。「人間はコンピュータの助けなしに宇宙に進出できないし、コンピュータは人間なしには存在すらできない。人間とコンピュータはもはやお互いどちらがいなくなっても存在できない運命共同体なのだ。」とクラークさんは半世紀前に提唱していた。
私はAIが感情を持つ前に寿命で死にたいですな。
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