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2022年7月18日 (月)

海の日連休日記(かなり読み応えあり!)

連休と言っても土曜日は半ドン出勤だったんですけどね(もう5ヶ月間土曜日休んでない・・だから同人誌もデジタル化が進まない・・・)。せっかくの連休も雨々だったんですが、むしろ涼しくて良い。外出もしないんでたっぷり熟睡できました。

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最終日は霧雨が降る中久々にめるちゃんにワックスがけ。シュアラスターは濡れていても拭き取れるのでこんな日でもワックスがけできます。

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そして、同人誌の原稿。中川治平先生の1990年ごろの学術論文を加筆したら更に2ページ増えました。パソコンに取り込むため消しゴム掛けして原稿をクリーニングしました。凸凹2群ズームについてここまで詳しく解説した本は今まで誰も書いていないと思います。未だにこれしか進んでいないのか。

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次回作の「レンズはどこまで明るく出来るか」も製作止まったままです。

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原稿真っ白・・・「白いウニが!白いウニがああぁ~!」(元ネタ分かる人は絶対50歳以上です)。

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(↑白い海栗/おたる水族館)

パナソニックさんの書籍でガラスモールド非球面レンズの知識もずいぶん得たので非球面の事も加筆しようとしたんですが(この本でも中川治平先生が重要人物として登場します)、

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ズームレンズだけの技術ではないし、それやったら非球面だけでまた1冊の本が出来てしまうので割合しました。ちなみに暫定版じゃない「マトモな本」の表紙ラフ画像↓。無理にデジタル化するよりアナログ原稿のまま入稿したほうが早いかもしんない・・・・

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実家に置いてあるズームレンズ関連の記事を今読むと、20年前はズームレンズの原理と分類を知るのに精一杯でどうしてこういう構成になっているかまでは思い及ばなかったんですが、今読むと「ああ、そういうことか!」とストンと腑に落ちる。例えば高野栄一氏のこの記事。

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このブログではすっかりお馴染みになった中川治平氏が凹凸2群ズームの凸群を3群に分離(これをフローティング化と言う。本文中でもフローティングと高野氏は記述している)し後群全体を小さな光学補正式ズームにした設計手法を絶賛している一方(参照↓)、

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「自分もこれをこころみたが、やめてしまった」と正直に書いているのが驚き。よそ様のメーカーやよそ様の設計者はやったけど、私は自信なくて出来なかったとはっきり書くあたり、謙虚な方だったんだなと思う。1981年当時はまだ相当無理した技術だったけど、高野氏の記事通り(いつかはこれが無理でなくなり、夢のレンズが低コストで出来るようになるであろう。)、加工技術が進歩した現在は凹凸2群ズームのスタンダードになりました。

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この高野栄一氏は元キヤノン出身で、有名なキヤノンFD35-70ミリF2.8-3.5SSCの社内コンペで田島晃氏の設計案に敗れた後キヤノンを退職し(まさかこのコンペで負けたのが退職の原因ではないと思うが)タムロンさんに移籍し、重役にまで登りつめた人物。さすがに、自ら設計で敗れたキヤノンFD35-70ミリもさりげなく紹介しています。ズームレンズの文献読んだらこのレンズはどの本でも必ず載ってます。それだけズームレンズの歴史に大きな足跡を残したという事か。

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ちなみにこっちはコンペの勝者、田島晃さんの論文↓。

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他、面白いのが、珍しくこの号では8ミリムービーズームに特化した記事があること。私のサイトや同人誌で紹介したパンシノールは16ミリシネ用で巨大で複雑なレンズ構成だったけど(参照↓)、

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8ミリ用のパンシノール30L:10-30ミリF2.8(1959年)はまるで模式図のように凸凹凸たった三枚しかない!!3群ズームの見本のような構成図だ....

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こ、、こんな単純な設計で本当に結像したんですかぁ!?色消し構成すら無いなんて!と思ったら「8ミリは画面サイズが4.2×5.8ミリという極小サイズの上、動画なので収差が目立たないからこれで十分通用する」とありました。ちなみにこっちが現物写真↓。

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(引用:カメラのアルプス堂さんのツイッターより)

4.2×5.8ミリと聞くとピンと来た方。そう、これはミノックスの画面サイズ8×11ミリの半分。これは偶然ではなく、ミノックスも当時世界最小のムービーフィルムだったフランス、パテーベビー用9.5ミリフィルムを基準にし、35ミリフィルムを採用したライカと同じ手法でムービーサイズ2コマ分を1コマサイズとしたから(ただしパテーベビー用の9.5ミリフィルムはフィルムの中央にパーフォレーションの穴が開いているのでミノックスには使えない)。

う~む、Dマウントだから今からでもペンタックスQ購入して挑戦してみようかなぁ(重症だ)。

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