雨の日なので療養している
明後日から認知症介護実践者研修後期日程が始まる。昨日で宿題は終わらせました。
貴重な休みなので買い物にでも行こうと思ったが(昨日は月刊CAPA誌の発売日)、朝から雨なので安心して晴耕雨読を決め込む。
なんか最近手塚治虫氏の「ブッダ」の引用が多いので作中と史実の相違点をいろいろ検証してみました。
まずシッダルタは誕生してすぐに立ち上がり天と地を指さして「天上天下唯我独尊」と言ったというが、これは手塚治虫氏も言っている通りありえないでしょうし、後年のブッダもこんなこと言うほど思い上がってはいない。
手塚治虫版ブッダのシッダルタ。これってリハビリ勉強した人なら先刻承知の「非対称性緊張性頸反射(ATNR)」だろう。さすが医学博士の手塚治虫氏。瞬時に伝説の本質を見抜いています。
なおシッダルタが出家する事を諦めさせるためにバンダカが5人の行者を呼び問答合戦が繰り広げられます。この問答合戦は仏典でもかなり有名なエピソードらしい。
史実ではこの5名(後にブッダの最初の弟子になるので5比丘と呼ぶ)は父上のスッドーダナー王の大学時代の学友でスッドーダナ王がこの5人にシッダルタを説得するように頼むんですが逆にこの5人がシッダルタに言い負かされてしまい出家をスカウトすることになってしまいます。なお、作中ではシッダルタは出家後20年間消息不明のままですが史実ではシッダルタが苦行林のウルベーラに来た時この5名がカピラバスドウのスッドーダナに「シッダルタがこっちに来たよ!」と手紙を出しておりスッドーダナは5名に「どうかシッダルタが苦行で無理しないよう見守ってくれ」と頼むんです。無理するなどころか作中ではどんどん暴走しているんですけど・・・・
なお作中のコーサラ国のパセーナディ大王は最後までブッダの教えを拒否するけど息子のルリ王子はブッダに帰依するけど史実は真逆でパセーナディの方がブッダの教えにメロメロになってルリ王子にもブッダの弟子になりなさいと熱心に勧めるけどルリ王子は最後まで拒否しています。
そのルリ王子は結局一度は解放した釈迦族を滅ぼしますがブッダは止めませんでした。それは作中も同じだけどブッダは「やめた方がいい。カピラバスドウに攻め入ったら貴方、死にますよ!」と嫌味いっぱい忠告し実際にルリ王子は城攻めの最中に雷に当たって戦死します。
もひとつ面白いエピソードなのになぜ作中に無かったのか?
ブッダの生涯の親友となったマガダ国王のビンビサーラの王妃イダイケ(作中では名前すら非公開↓)
実はイダイケはコーサラ国王パセーナディの実妹です。「ビンビサーラーのような立派な王にかわいい妹を嫁がせたい。お互い仲良くしようじゃないか。」という配慮だったんですね。で、それと同じ事をシャカ族に要求したら奴隷の娘を押し付けられた。そりゃあパセーナディ怒るでしょう。という事はアジャセ王子とルリ王子はいとこ同士という事になりますね。
他にもアナンダは作中のような凶悪犯じゃなくて、幼いころから甘やかされてしょっちゅう悪い女にたぶらかされて心配なのでブッダがそばに置いたとか実の息子のラーフラは母のヤショダラから「お父様の遺産を全て相続して貰いなさい」と吹き込まれて、それを聞いたブッダが即刻息子の頭を剃って出家させたとかいろいろ書き洩らされたエピソードはある。
なんで史実通りに描かずアドリブこんなに増やしたんだろう?まあ忠実に史実を守っていたらエンターテイメント性に欠けると判断したんだろうけど、史実をちゃんと生かした方が面白いエピソードもたくさんあるのに。
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