いまさら初もうでの話2
続いて別館に移ります。
日本人にとっては最も忌まわしき機体。人間爆弾桜花11型。松本零士先生の「音速雷撃隊」で有名。
新谷かおる先生のアシスタントデビュー作という点でもマイルストーンです。
松本零士先生は毎日こども新聞の連載「サムライゼロのメカゾーン」で「描いたことを後悔している」と証言していましたがファンの間ではザ・コクピットの中でも1・2位を争う秀作と評価が高い。
ザコクピットに登場する兵士たちにシリアルキラーな殺人狂はいない(いや、いるか?パイロットハンター)。誰もが祖国を愛し友や家族や恋人を守るために戦う善人ばかりです。平和な時代に会えば瞬時に友達になったであろう人たちがひとたび戦争になれば憎しみ合い殺し合う戦争の狂気がもう嫌って程繰り返し描写されます。同じ兵科ならだいたい元の職業も同じ事が多い「グリ-ンスナイパー」でも「アクリルの棺」でも交戦し合った兵士がお互いに「あいつはきっと俺と同業者だ。平和な時に会っていれば良い友達になれたんだろうな」と言い合いながら殺し合う描写があります。
で、やっと会えた。急降下爆撃機彗星11型。これ、私が小学生の頃「水曜スペシャル」でヤップ島での回収シーンから日本への持ち帰り、復元作業まで全部リアルタイムで見ました。この回収作業中に「もう1機彗星見つけたぞ?」という島民のガセネタを聞いて取材班が駆け付けたら零戦だったのでガッカリというオチでしたが「零戦でも十分貴重なんだから持ち帰らないの?」と子供時代の私が思った通りこの残骸も回収されてニコイチならぬゴコイチで玄関の零戦52型の補修パーツになっています。
鷹の13(今見れば不吉な機体番号)、当時プラモデルで発売され父が作ってくれましたねぇ。
玄関の零戦52型から比べたらかなり劣化が進んでいて主脚では機体を支えられないのでつっかえ棒がしています。これは当時の水曜スペシャルでも説明されてましたが主翼と胴体を固定するボルトが錆びついて固着しており取り外せなかったので機体強度が保てなくなる事を百も承知で主翼の根元で切断してしまったから。なので40年前の修復当時でも強度不足でエンジンを機首に積むと主翼がたわんでしまい載せられなかったんです。
ヤップ島で1972年に発見された当時はプロペラのスピナーが欠品してましたが熱心な愛好家が保存していた彗星のスピナーを寄贈してくれたと当時の番組で言っていましたね。寄贈して下さった方。感謝です。小学生の頃水曜スペシャルで見た彗星の実機を45年ぶりに見られてやっと長年の念願がかないました。この鷹13号が所属していた第五二三海軍航空隊は北海道の美幌航空隊から分離した部隊なので北海道とも縁がある。
当時の空戦記録では鷹13号は空戦中に爆破四散したと水曜スペシャルの調査では書いてあったが523部隊は全滅して生存者は無く、護衛の零戦隊も生存者は一人だけで番組放送時すでに死去されていたので分からずじまいと放送していた。どの僚機がどういう風に撃墜されたかとても確認するヒマもないほどの激戦だったはず。
上述のザ・コクピットを挙げるまでも無く、もう二度と愚かな戦争はご免です。今だにそのことに気づいていない独裁者が世界中に居るのが残念ですが。
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