ワタリガニの鉄砲汁
次回冬コミの目玉本「非球面のすべて」に一応の決着がついたので美味いもん食べて早く寝よう。今日は夜勤明けで明日明後日と連休なので実質三連休。8月は全て飛び石で連休が無い所であの熱帯夜だったので熱中症で倒れたんだ。
ようやく最近最高気温30度、湿度90%を切るようになりました。ああ、楽になった。それでも今朝am2:30にまたおばあちゃんが「眠れないの」って一人で車いすに乗って起きてきた。なので仮眠も同人誌の表紙絵描きも出来なかった(核爆)。
あ”~やっと夜勤明けだ!小樽の美味しい魚介類食べよう。
私の母が銭函出身という事もあり、幼少期から小樽の魚介類は食べ慣れていて子供が気持ち悪がるカスベ(エイ)やタコ、イカ、ウニなど幼少期から平気で食べてました。特に子供の頃お魚図鑑が大好きだったので図鑑に載っている魚介類「この魚食べたい!」とせがんでは「そんなの札幌の魚屋さんに売ってないよ」と母を困らせていました。アンコウとか。不思議と小樽や余市の海でたくさん獲れるのにね?
今回はコレ!
ワタリガニ(ガザミ)。50年前のこども図鑑ではカニのページでは毛ガニを押しのけて主役級でした。
1杯500円と格安!鮭のアラと一緒に買ってきました。
手に持ってもけっこう大きい。小樽湾でも反対側の噴火湾でもよく摂れるんだけど不思議と北海道では流通しない。地元の海鮮料理店ではワタリガニ料理食べられるからプロは漁師さんから直接買い付けているんでしょう。
さっそく鮭と一緒に味噌汁にして食べました。石狩鉄砲汁と呼ぶんでしょうか?
普通は包丁で4つか8つに叩き割って茹でるんですが、インスタ映えのためあえて姿煮にしました。
いやあ、ワタリガニって茹でると汁が真っ黒になる程ダシが出るんですよ。だから煮汁を捨てるの勿体ない。煮汁ごと味わえる味噌汁・または鍋物が一番です。こち亀の作中でも両さん「だし汁」にこだわっています。
「お母さんも子供の頃よく食べた。美味しかったよ。なんで売ってないんだろうね?小樽の海でたくさん獲れるのに?」と母は言っていたが大人になって自分で調理して普通の魚屋さんにあまり売っていない理由が良く分かった。食べるところが少ないんですよ。特に脚なんか薄っぺらくてほとんど肉が入っていない。でもそのほんのちょっぴりのカニ脚も美味しいんですけど。カニなんだけど毛ガニやタラバのように筋肉の繊維が太くなくて繊細なのでカニなのに白身魚のカレイを食べているような食感です。
結局食べるところって殆ど甲羅の中身しか無いんですよね。あ、でも見ての通りこの子はカニミソびっしり入っていたので十分ご飯のおかずになりました。
両さんも丼飯の上に載せてランチにしてるし「最高にうまい!」と言っている。
カニミソの量だけなら毛ガニ以上でした。今やバカ高くなってしまった毛ガニやタラバを考えたら500円でこの味と量なら納得。もっと北海道で売って欲しいです。1匹では食い足りなかったら安いんだからそれこそ両さんみたいに一人で5~6匹買って食べれば良い。まあ獲る手間は同じなのに安く買い叩かれるから漁師さんもあまり売りたくないのかもしんない。
50年前のこども図鑑で主役を張っていた位なので昔は関東では蟹と言えばワタリガニだったそうです。なので今でも北海道で獲れたワタリガニの大半は関東に出荷されるらしい。今年の猛暑でオオズワイガニの豊漁貧乏が報道されているけどワタリガニも「安くて、ほかのどのカニにも似てない味わい!」と漁師さんも魚屋さんももっと宣伝すると良いと思う。ほとんどの人にとってワタリガニって蟹と聞くと真っ先に頭に浮かぶカニだと思うから。
追記)「美味しんぼ」カニ料理対決でも、海原雄山率いる「至高のメニュー」陣営は調理担当がどのカニを選べばよいか悩んいるとき「あえて日本中どこでも手に入りやすい素材だからこそ」とワタリガニを指定しますね。
雄山のお眼鏡にもかなったカニです。不味い訳が無い。
この「蟹対決」ではお互いの陣営も変なわだかまりとかは無く全力投球したおかげで善戦し確か引き分けだったと記憶している。良い読後感でした。